vol.6 ここね〜住宅街の片隅でオープンするほのぼのパン屋〜
「パンCHECK!1、2!」
それは、パン屋さんのストーリーを探る旅。
あの美味しいパンを焼いているひとはどんな人なんだろう?もっと知りたい!そんな素朴な好奇心から生まれたこの企画。
パン屋さんの隠し味をパンイチ!が聞いてきました!

吉祥寺の住宅地で愛されるパン屋「ここね」
吉祥寺駅から徒歩15分ほど。三鷹駅と吉祥寺駅の中間あたりの住宅街の中に「ここね」さんはあります。
2012年にオープンした「ここね」の
麦畑ちひろさんと山本祥子さんにお話を伺いました。
10年のパン屋修行で出会った二人。
ここねをオープンする前、お二人は武蔵野市緑町にあったパン屋で働いていらっしゃいました。ここねのパンもその時のパンをルーツにしています。
2011年、そのパン屋さんが閉店することになり、その後どうしようかと迷っていたところ、今の「ここね」の場所を使ってパン屋を開こう、と山本さんがちひろさんを誘ったのが「ここね」の始まり。
立地としては、駅からも遠く住宅街の中。最初は「人が来るのかな〜」と不安もあったそう。
ちひろさんの書くイラストの世界観。
開店当日、そんな不安とは裏腹にオープン前から行列が。ご近所の人が張り紙をみてオープンを楽しみにされていたそうです。
週に3回の営業ですが、当初思っていたよりもお客さんが来てくださっている、と笑顔で語ってくれました。
ここねの世界観を作っている一つが、麦畑ちひろさんが書くイラスト!
イラストレーターとしても活動するちひろさんの描く絵は、絵本のようなタッチの暖かいイラスト。
スタンプカードやチラシなども作っていらっしゃいます。
さらに驚きは、お店前の看板!こちらの立体的な木工作品は、なんとちひろさんのお母さんが絵を描き、お父さんが組み立てたのだそう!そんな素敵なストーリーを聞くことができました。
北海道産小麦とホシノ天然酵母種のパン。
ここねさんのパンは、北海道産小麦を使用し、ホシノ天然酵母種を使ってゆっくり発酵させるパン。ホシノ天然酵母の香りの良さがとても生かされていて、ふんわりした中にも風味がぎゅっと入っている生地。粉の甘みと発酵の香りがとても印象に残りました。
ハード系は少なく、柔らかく食べやすいパンを中心にしたラインナップで、1日20種類くらい焼くそう。
カスタードやカレーなど、具材はできる限り自分たちで手作りして、手作りの味を大切にしています。
一番人気は「食パン」。残念ながらこの日はなかったのですが、同じく人気が高いという「グラハム」がありました。おすすめの食べ方は1分くらい蒸すこと!
全粒粉をブレンドしていますが、えぐみも少なくとても食べやすいパンです。
(ここねさんのインスタより)
季節によって限定のパンもあります。特に動物をかたどったパンや、節分の時期だけ出る「鬼パン」など、絵心のあるパンは見た目にも楽しい。
コーンくらいのパン?!
さらに気になるのが、パンのネーミング!コーンの入ったパンには、「コーンくらいのパン」、ハムのパンには、「くもりのちハム」などユニークな名前がつけれれています。
どちらがネーミングをつけるのか伺ったところ、お二人で思いつく名前を紙にたくさん書き出し、その中からお互いが納得する名前にするのだとか。切磋琢磨にしてネーミングセンスにも磨きがかかっているようです?!
仲がいいだけじゃないお二人の素敵な関係
お店を切り盛りするのはとても大変なこと。
「喧嘩はするんですか?」とちょっと冗談で聞いたところ、
「たまにします。(笑)」とのこと。
それでもパン屋を続けているのは、「味の好みが一緒」ということが大きいそうです。
新しいパンを試作する時に、共に納得して「美味しい!」と思える地点にズレがないこと。
どちらかが「美味しい」と思う味をお互い理解し合える、という信頼関係があるからこそ、7年以上も「ここね」の味を作り続けることができるのですね。
これからも末長く続けて欲しいお店です。
<お店情報>
店名 ここね
住所 東京都武蔵野市中町 2-24-11 MAP
電話番号 080-5693-5524
営業日時 営業日 火曜・金曜・土曜 11:00-19:00
ホームページ http://kokone.capoo.jp/
facebook https://www.facebook.com/kokone.bakery
インスタグラム https://www.instagram.com/kokone.bakery/